お知らせ 2 リンクを取得 Facebook × Pinterest メール 他のアプリ 6月 14, 2025 りとむ旧ホームページ掲載の巻頭エッセイ(2020年1月から2024年3月まで)の当ブログへの転載は、ほぼ完了しました。ただし、リンクが外れたためか見いだせないエッセイがふたつあって捜索中です。次は、旧HP「万葉カフェ」(文:寺尾登志子)を順次掲載いたします。 リンクを取得 Facebook × Pinterest メール 他のアプリ コメント
このブログについて(お知らせ1) 5月 11, 2025 りとむ短歌会の旧ホームページが更新不可になりましたので、旧ホームページの掲載記事を保存し、順次当ブログに転載いたします。 旧ホームページの掲載記事の移行が完了したあとは、新ホームページのバックナンバーを随時掲載する予定です。 当ブログへのご感想はコメント欄にお願いいたします。 続きを読む
(旧HP万葉カフェ10)2020年6月 6月 26, 2025 丹沢山塊や相模阿夫利嶺の南面に位置する秦野盆地は、四季折々い ろいろな鳥が鳴き声を競います。早春に拙かったウグイスの鳴き音が、美 しい歌声に変わる頃、夏を告げるホトトギスの出番です。甲高く「きょきょきょ っ、きょきょ!」と鳴く声は、まるで「我、ここにあり!」と名告りを挙げている かのようで、深夜や明け方に聞くと、ふと異次元空間に紛れ込むような興 趣を覚えます。万葉歌人がこの鳥に強く愛着したのも、むべなるかな、と思 えるのです。 その中で高橋虫麻呂の作品は、ひときわ異彩を放っています。虫麻呂は ホトトギスの「托卵」という習性に注目して一篇の長歌と反歌を作りました。 うぐひすの 卵(かひご)の中に ほととぎす ひとり生まれて 汝(な)が父 に 似ては鳴かず 汝が母に 似ては鳴かず 卯の花の 咲きたる野辺ゆ 飛び翔(かけ)り 来鳴き響(とよ)もし 橘の 花を居散らし ひねもすに 鳴けど聞きよし 賄(まひ)はせむ 遠くな行きそ 我がやどの 花橘に 棲みわたれ鳥 (巻九・1755) 反歌 かき霧(き)らし雨の降る夜をほととぎす鳴きて行くなりあはれその鳥 イスのさえずりを想像させつつホトトギスの鳴き声を思わ せ、卯の花と橘とを取り合わせています。「賄はせむ」は、「お礼はするよ」 の意で、お礼はするから遠くには行かないで、わが庭の花橘にずっと棲ん でいておくれ、と鳥に哀願するのです。一方、反歌でかき曇る夜空に鳴く 声をあわれ、と歌うのも忘れません。 ホトトギスは主にウグイスの巣に托卵するそうですが、奈良時代すでにそ ん... 続きを読む
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